どんな仕組みなの?

ボーイスカウトは100年以上前、ロバート・ベーデン・パウエルから始まりました。
かねてから少年たちの教育に大きな関心を持っていた

退役軍人のロバート・ベーデン・パウエルは、

「イギリスの将来を託すことのできる青年を育て上げたい」

と思っていました。そして、さまざまな人の協力のもと、

ブラウンシー島で、子供たちと実験キャンプをおこないました。


この実験キャンプは大成功に終わり、これをもとに

「スカウトティングフォアボーイズ」という本をかきました。


この「スカウティングフォアボーイズ」は、冒険に満ちた内容で、

都会にすんでいる子供たちでも身近に訓練できる子供向けの実用書という内容で、

瞬く間にイギリスの子供たちの中でベストセラーになりました。子供たちは

「ぼくもこんなことやってみたい!!おじさん隊長やってくれない?」

と大人たちに声をかけ、自発的に行動を起こしていきました。

こうしてボーイスカウト運動がイギリス、さらに世界中に広まっていったのでした。

「スカウティングフォアボーイズ」

「スカウティングフォアボーイズ」に書かれていた内容とは、

少年たちの旺盛な冒険心や好奇心をキャンプ生活や自然観察、

グループでのゲームなどの中で発揮させ、「遊び」を通して

少年たちの自立心や協調性、リーダーシップを身に着けられる。

そんな内容でした。


飽食の時代に突入してきた時代の子供たちにとって、

それは未知の冒険に溢れた世界に見えて、子供たちを魅了しました。

ボーイスカウトの構成

いきなり「自主性」やら「協調性」やら「リーダーシップ」

身につけるというワケにはいきません。それどころか小学校1年生に

そんなことは理解できません。


そこで、ボーイスカウトは5つ段階(部門)にわけて、

それぞれの年代に応じたプログラムの中で、

共通の教育方針に乗っ取って、教育された指導者のもと、

無理なく身に付けられるようになっています。

その5つ部門とは
小学校1年生になる前の9月~小学校2年生までを・・・ビーバースカウト
小学校3年生~小学校5年生・・・カブスカウト
小学校6年生~中学生3年生の9月・・・ボーイスカウト
中学生3年生の9月~18歳・・・ベンチャースカウト
18歳~25歳・・・ローバースカウト

となっています。
それぞれ
ビーバー隊
カブ隊
ボーイ隊
ベンチャー隊
ローバー隊
という「隊」と言われています。


それぞれの隊(年齢)を一塊にしたものを

「団」として呼んでいます。


そして、それぞれの団が地域や県、日本全土、全世界とつながっていくのです。

たとえば、

私達の袖ヶ浦第1団の小学校6年生がどのようなところに

所属してしているかというと、
ボーイスカウト(世界連盟)の中の、日本連盟の中の、

千葉県連盟の中の、南総地区の中の、袖ヶ浦の中の、

第1団の中の、ボーイ隊」

ということになります。

 

たった一人のスカウトでも、紛れもなく、

世界4000万人のスカウトの一員ということになります。


通常、自分は世界の一員であるといっても、

実感がわかないものですが、ボーイスカウトではそんなことも実感できます。


日ごろの訓練で培った技能や技術を発揮するとともに、

世界中の仲間たちと友情を深める4年に1度のキャンプ大会

「世界ジャンボリー」というのがあります。

1週間ほど世界中のスカウトが一同に還し、キャンプをしたり、

ゲームをしたりします。 前回は日本で行われ、155ヶ国、3万4000人の

スカウトが集まりました。こんな世界的規模の大きな体験をできるのは

ボーイスカウトだけの特権です。
 

 

各部門の概要

 

それでは各部門ではどんな目的で、どんなことをして、活動しているか概要を説明していきます。

ビーバースカウト(小学校1年生になる前の9月~小学校2年生)

目的は「みんなと仲よく遊び、自然に親しむ、楽しみや喜びを分かち合う」です。

学校でもスポーツチームでもない全く新しい仲間の中で、
どのようにたち振る舞ったらよいか?
友達との関係ってどうしたらよいか?
自分達が何をしたいのか?
なにができるのか?
そんな可能性を自由にさせてあげる。

これがビーバースカウトの主な活動となります。
引っ込み思案だった子供が新たな仲間と楽しく、仲良く遊ぶ。

そんな、協調性、社会性を身につける、チャレンジしていくことが主体となる部門です。

 

カブスカウト(小学校3年生~小学校5年生)

目的は「自分で考え、自分のことは自分でする。みんなでルールを作って仲よく遊ぶ、

自然や社会と触れ合うこと」です。
カブスカウトには「やくそく」と「さだめ」というものがあります。

カブスカウトの「やくそく」とは
・まじめにしっかりやります。
・カブ隊の「さだめ」をまもります。
の2つです。

「やくそく」の2つ目にもある「さだめ」とは
・カブスカウトはすなおであります。
・カブスカウトは自分のことは自分でします。
・カブスカウトはたがいに助け合います。
・カブスカウトはおさないものをいたわります。
・カブスカウトはすすんでよいことをしみす。

の5つになります。
この「やくそく」と「さだめ」を意識できるようなプログラムで行っていきます。
自分の身の回りのこと、周りの人たちのことを意識しながら、

自立心や創造力を養っていく部門です。

ボーイスカウト(小学校6年生~中学生3年生の9月)

目的は「キャンプやハイキングなどの野外活動の中でリーダーシップ、

協調性、社会性を育てていく」です。


いよいよ活動の本筋。ボーイスカウトになります。

ボーイスカウトで本格的に、リーダーシップや、活動を通じて

協調性と責任感を養っていきます。


また、いろいろな科目を自ら成し遂げることによって、自分から階級を

上げていく進級科目というものや、社会や自分に役立ついろいろな技能を

自分で選んで習得することによって個性に応じた自己啓発を図る選択科目

というものがあります。

ボーイスカウトの基本方針には、カブスカウトの「やくそく」と「さだめ」の

元となっている。「ちかい」と「おきて」があります。

ちかいとは
・神(仏)と国とに誠をつくし、「おきて」をまもります。
・いつも他の人々をたすけます。
・からだを強くし、心をすこやかに、徳をやしないます。

おきてとは
・スカウトは誠実である。
・スカウトは勇敢である。
・スカウトは礼儀正しい。
・スカウトは親切である。
・スカウトは快活である。
・スカウトは質素である。
・スカウトは友情に厚い。
・スカウトは感謝の心を持つ。

という8つになります。
ボーイスカウトはこの3つのちかいと8つのおきてによって

プログラムされており、自分達でプランニングをし、実行していきます。
「人のために役立つことの大切さ」を
学んでいく部門です。

 

ベンチャースカウト(中学生3年生の9月~18歳)

ローバースカウト(18歳~25歳)

自主性に基づいた活動を行う。アドベンチャーから地域社会への奉仕など様々なことに貢献していきます。

 

↓↓ご参考にビーバー隊、カブ隊の動画をどうぞ↓↓

 

ボーイスカウトは、このようなプログラムを世界共通で、活動をしています。
そのため、アメリカのニューヨークで活動をしていたボーイスカウトの少年が、

親御さんの転勤で、袖ヶ浦に来た。こんなことになっても、活動自体には

違和感なく溶け込める。システムになっています。

そこには明確な教育方針があるのです。
ボーイスカウトの教育とは


1、    青少年の自発活動であること


2、    青少年が、誠実、勇気、自信、および国際愛と人道主義を把握すること、

健康を導くこと、人生に役立つ技能を体得すること、社会に奉仕できることの

人格・健康・技能・奉仕を4本柱としていること。


3、    幼児期から青年期にわたる各年齢層に適応するよう、年齢に応じた部門があり、

それぞれのプログラムが一貫していること。


です。
その他、ちかいとおきての実践、班制教育、進歩制度、野外活動を

取り入れていることなども共通の教育方針となっています。


また、指導者も専門の訓練を受けたボランティアが指導しています。
指導者専用の訓練機関で研修を受け、指導者としての様々な技能知識を

身に着けた方々が子供たちの指導に当たっている。職業を持ちながら

仕事の都合をつけて指導のために時間を割いています。